代表のプロフと思い

プロフィール

代表

松尾 伸哉

略歴

  • 岡山大学理学部数学科卒
  • 20代 : ものづくりの会社の営業職
  • 30代 : 私立中高一貫校の数学教師
  • 早くより学校でのグループワークを実践
  • 2023年 : 数学フレンズ創業

日常

  • 神戸市在住 3児の父
  • ほぼ毎日、家族の晩御飯つくってます。
  • トイレ掃除も。
  • 写真・絵・ハイキングが好き。
  • 音痴 ♭ ♫

フォアグラの作り方

フォアグラの飼育

フォアグラの作り方をご存知でしょうか?

ガチョウの食欲を無視して、チューブをつかって、胃に直接エサを流し込み、太った肝臓(フォアグラ)を取り出し、出荷します。

私は私立の中高一貫校に勤めている間、時々フォアグラの飼育員になった気分でした。

私立の学校なので、将来の合格のために、生徒は大人たちからたくさん勉強をすることを求められます。

しかし、ほとんどの子供たちが「良い大学に行きたい」という思いよりも前に、「ありのままの自分を認めてほしい」「点数で自分のことを見ないでほしい」と願っています。

私の仕事の何割かは、勉強でお腹がいっぱいになって「もういらない」と言っている子供たちに、さらに勉強をさせることでした。

「私は一体なにをやっているのだろう」と辛い気持ちでした。

もう、太るための食事なんてやめませんか?

運動してお腹を減らして誰かと一緒に美味しいものを食べるとき、食べること自体が最高に楽しいように、学ぶことはそれ自体が楽しいことです。

数学フレンズに参加することで、何か劇的な変化があるわけではないけれど、 子供たちが少しずつ「点数なんて関係ない。友達と一緒に考えること自体が楽しい」「今の瞬間が幸せ」と感じられるようになってほしい。

その思いが数学フレンズの根幹です。

元気なアヒル

頭の良い子は矢印を多く出せる子

頭の良い子は矢印を多く出せる子

数学の問題には1つの答えがあります。 しかし、1つの答えにたどり着く道は、1つではありません。

本当に頭の良い子というのは、1つの答えにたどり着く道を、いくつも考えつく子です。

そういった子は、授業中も「あの方法でもできるかな」「この方法はだめかな」「こんなイメージを重ね合わせたらおもしろいな」と考えること自体を楽しんでいます。

ゴールに向かう矢印をたくさん出すこと自体を楽しんでいます。

その力こそが大人になってから答えのない問題に立ち向かう力となります。

数学を学ぶ意義は、そこにあるのではないでしょうか。

先生から解き方を教わって、それを覚え、反復練習をする。 これが点数を取るための近道です。

しかし、テストで「ひとりで・速く・正確に」解くことだけを目的に据え、解き方の模倣ばかりをすることに疑問を感じます。

時には、未知の問題を、友達と一緒にワイワイ考える時間も必要ではないでしょうか。

(反復練習を否定している訳ではありません。反復練習は、数学の習得において絶対的に必要です)

数学フレンズでは、時々、習っていない問題を先生の説明なしに出題します。

けれど、そんな時ほど、子供たちはグループで「ああでもない、こうでもない」とワイワイ盛り上がっています。

子供たちの内側から多くの矢印が放出される瞬間です。

今、社会は「注意深さ・ミスがないこと」より「ゼロからイチを生み出す能力」「他者と協働する能力」が重視される時代へと変化しつつあります。

子供たちが、新しい時代で生きていく力を、若い間に身に着けてほしいと考えています。

働く

「農薬たっぷり・肥料たっぷり」でいい?

自然農法

無農薬・無肥料で育てられた稲を刈ったことがあります。

鎌で稲を刈った瞬間、隠れていた虫たちがサーっと逃げていきました。ネズミもいました。

素晴らしい田んぼでした。

農薬がないので、稲を食べる草食の虫がいて、その虫を食べる肉食の虫がいて、その虫を食べるネズミがいる。絶妙なバランスが成り立っていました。

だから、無農薬・無肥料でも稲が育つと肌で感じました。

採れたお米は、例えようのない美味しさでした。また、その稲は枯れることがあっても、腐ることはないそうです。

このような農法を「自然農法」と呼ぶそうです。

自然農法のように、

◎ 農薬を使わないように、子どもたちから人を遠ざけない。

◎ 肥料を使わないように、子どもたちに多くを教えない。

という教育も、時には必要では?と感じます。

もちろん植物と違って人を育てる場合、完全に無農薬・無肥料で育てることは不可能です。保護すること・教育することなく人は育ちません。

しかし最近は、「大人からの縦の力で育てられること」と「友達との横のつながりによって自ら育つこと」のバランスが崩れ、 「農薬たっぷり・肥料たっぷり」の傾向が強いと感じています。

どちらが正しいという問題ではなく、縦と横のバランスが良い状態であるとき、 子どもたちは「美味しく」「腐らない」人に成長するように思います。

そのきっかけを、数学フレンズで提供できればと考えています。